アトリエのむこうがわ original costumejewelry demi:y ドゥミ・イグレック デザイナー 柿田有紀のブログです

あの頃と今。


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            コローとシャガール。かれこれ20年ほど。





すっかり日常に戻りましたね。
先日の秋の3連休、皆様いかがお過ごしになられたでしょうか。

私はこの3日間は製作を・・・と予定していたので、
世間より一足早く、連休前に1日自由時間を楽しみました。

お目当ては神戸で開催の展覧会。
【コロー 光と追憶の変奏曲】・・・神戸市立博物館
【シャガール展 色彩の詩人】・・・兵庫県立美術館
気がつけば、シャガール展は連休明けに終わってしまいましたが。


それにしても、どちらの作家も私にとっては随分久しぶりです。
色々な展覧会の中で数点作品が出ている事はありましたが、
コローの作品をこんなにまとめて鑑賞するのは、約20年ぶり。
シャガールは18年ぶりくらい。
時の流れにびっくりします。
そして、あの頃と今、作品を前にして感じることが違っていて、さらにびっくりです。


何がどんな風に違うかというのは、
上手に説明もできないのでココロの中におさめておきますが、
なんとなく昔より素直に観る事が出来るようになった気が。

美大受験のためにデッサンの上達を目指し頑張っていた、「コロー展」の頃、
大学で油絵を描きながら、迷ったり考えたりばっかりで、
本当に絵を描くことが好きだったかどうかわからなくなっていた、「シャガール展」の頃。
あの頃と違って、今の方が素直に感じるまま作品を楽しめた気がします。
年齢を重ねた為か、今は絵を描いていない為か、他の理由があるのか分かりませんが。


絵画に限らずですが、「ただ自分が感じる事だけ受け止める」と言うのは
少し不安な部分もあり、
本当はもっとたくさんの意味が込められているのでは・・・とか、
本当はもっと必要なことを汲み取らなければいけないのではないかしら・・・等
なんだかんだと思ってしまう事もあります。

ですが最近は、「今感じる事が今自分に必要な事」と思うようになり
あんまり頭で考えず、「感じる」事を大切にしたいような気分で・・・。
多分以前の私には、無理やり「解釈」していた部分があるのでしょう。


とは言え、詳しい説明などがあると、それはそれで興味深かったりするので
一概には言えないですね。
説明は1つの情報として受け入れ、
そして自分のココロに耳を傾けることを楽しむ事が
今の私に合っているのでしょうか。


demi:y(ドゥミ・イグレック)のアクセサリーに関しては、自分でも驚くほど
頭からでなく、感じることから生まれています。

お取引先様のオリジナルアクセサリーをつくるお仕事の時は
当然「考える事」は必要です。
例えばそのブランドのコンセプト、ターゲット、価格帯などなど。

でもdemi:yのアクセサリーは、
「今、私はこんなのが欲しい」
「他の人にも身に付けていただきたい」
「かわいい」「きれい」「すてき」
そんな単純で、でもとってもhappyな感覚から生まれてます。


あの頃の私にはつくれなかったかもしれないな・・・なんて。
とりあえず、頭でっかちにならず自分の感性を大切にして
毎日を暮らしたり、アクセサリーをつくったりして、
あの頃とは少し違う、今、を過ごす事を楽しみたいです。

なんだか、とりとめがなくなってしまいました。
by yuquik-demi | 2008-10-16 18:53 | 【ART・音楽・映画・舞台】 | Comments(0)